この記事の要点
- Google は 2026 年 10 月 1 日、生成 AI で付加価値のないページを大量に作ると、スパムポリシーの「スケールされたコンテンツの不正使用」に違反しうると、ガイドに明記しました
- 問題は AI を使うかどうかではなく、読む人のための付加価値がないページを数で作ることです。スパムポリシーは、作り方に関係なく当てはまります
- 当方の実測では、AI の「おすすめは?」の根拠の 8 割は他社のサイトでした。自社の記事の本数だけでは、そこは動きません
2026 年 10 月 1 日、Google は何を更新したのですか?
検索セントラルの「生成 AI コンテンツの使い方」のガイドに、検索品質評価ガイドラインの考え方を書き足しました。
当方がガイドの本文を開いて確かめた要点は、次の 5 つです(◎ Google 公式)。
| 書かれていること | 中身 |
|---|---|
| 大量生成とスパム | 生成 AI で、付加価値のないページを大量に作ると、スパムポリシーの「スケールされたコンテンツの不正使用」に違反しうる |
| 低労力の内容 | 評価の手引きでは、手間・独自性・付加価値がほとんど無い主な内容を、低い評価の対象としている(4.6.6 節。大量生成は 4.6.5 節) |
| 公開前の事実確認 | AI が作った内容は、公開前に人の手で事実を確かめることが重要。本文だけでなく、題名・説明文・構造化データ・画像の説明(alt)も含む |
| 作り方の開示 | どう作ったか(自動化をどう使ったか)を、読む人に分かる形で示すことを検討する |
| 通販の画像と商品情報 | AI で作った商品画像には、AI で作ったことを示す情報(IPTC のメタデータ)を入れる。AI で作った商品の題名や説明は、分けて示す |
あわせて、品質を評価する人の点数は「順位に直接は影響しない」とも書かれています。評価の手引きは、順位を上げる方法の手引きではなく、Google がどんな内容を良いと考えているかを示す文書として読むのが正しい使い方です。
AI を使って記事を書くこと自体は、問題なのですか?
問題にはされていません。問われるのは、読む人にとっての付加価値があるかどうかです。
スパムポリシーは、作り方に関係なく当てはまると書かれています。挙げられている例は次のようなものです(◎ Google 公式・スパムポリシー)。
| スパムポリシーに挙げられている例 | 読み替え |
|---|---|
| 生成 AI などで、付加価値なくページを大量に作る | AI で記事を量産するだけの施策 |
| ほかのページや検索結果を集め、言い換えや翻訳でごまかして大量のページにする | 他社の記事を書き換えて本数を増やす施策 |
| 複数のページをつなぎ合わせただけで、付加価値を足さない | まとめ記事を量産する施策 |
人が手で書いても、中身が同じなら同じ扱いです。E-E-A-T の「経験」、つまり自社で実際に行ったこと・測った数字・現場の判断が、ここでいう付加価値にあたります(E-E-A-T とは:AI 検索でも見られるのか)。
AI 概要や AI モードの答えにも、影響するのですか?
Google は直接は書いていません。ただし、影響しうると考えるのが自然です。
Google は、AI 概要と AI モードについて、SEO の基本的な考え方がそのまま当てはまり、表示されるための追加の条件や特別な最適化は無い、と説明しています(◎ Google 公式・「AI 機能とウェブサイト」)。答えを作るときに、関連する複数の検索を裏で行う(クエリ ファンアウト)ことがある、とも説明しています。
AI 概要・AI モードの根拠が、ふつうの検索の仕組みの上で選ばれているのであれば、通常の検索で低い評価を受けるページは、AI の答えの根拠としても選ばれにくいと考えられます(△ 仮説)。それぞれの仕組みは Google の AI 概要とは と Google の AI モードとは で整理しています。
AI の答えの根拠は、自社の記事の本数で変わるのですか?
本数だけでは変わりにくい、というのが当方の実測からの見立てです。
AI が「おすすめは?」に答えるとき、根拠にしたページの内訳を分類しました。
| 根拠のページの種類 | 件数 |
|---|---|
| 第三者の比較・ランキング記事 | 21 |
| 第三者のポータル | 10 |
| 企業が自社のサイトで書いた「おすすめ◯選」 | 7 |
| 第三者のレビューサイト・note の記事 | 2 |
| 推薦された(または候補の)各社の公式ページ | 0 |
第三者のページが 32 件、全体の 8 割でした。自社のサイトに記事を足して直接動かせるのは、このうち自社のサイトの枠だけです。8 割を占める他社のサイトの中で自社がどう書かれているかは、自社の記事の本数だけでは変わりません(AI の根拠 40 件を分類:公式ページは 0 件だった)。
検索をしない AI もあります。
この設定の AI に 270 回聞いて、根拠として示されたページは 0 件でした(検索しない AI からは、引用元を取得できない)。学習した時点の知識で答えるため、今日書いた記事が明日の答えに反映されることはありません。
記事を作る前に、何を確かめればいいですか?
「記事を月◯本」の提案を受けたら 5 つの質問を、自社で記事を作るなら公開前の 6 つの点検を行います。
| 提案を受けたときに聞くこと | 見るところ |
|---|---|
| 1 本ごとに、自社にしか書けない情報は何が入るか | 数字・事例・調べたこと・現場の判断など、ほかのサイトに無いもの |
| 公開前の事実確認は、誰がどこまでするか | 本文だけでなく、題名・説明文・構造化データ・画像の説明まで |
| 「AI に拾われた」をどう測るか | 社名を入れない質問で、同じ質問を複数回聞くか。根拠に入ったことと推薦されたことを分けるか |
| 何をもって成功とし、どこでやめるか | 本数ではなく、問い合わせや AI の答えでの見え方など、見る数字を先に決めているか |
| 作り方を、読む人にどう示すか | AI をどこに使い、人がどこを確かめたか |
| 公開前の点検 | 確かめること |
|---|---|
| 1. 独自の情報 | その記事にしか無い情報が 1 つ以上あるか |
| 2. 事実 | 数字・固有名詞・日付を、元の情報で確かめたか |
| 3. 本文以外 | 題名・説明文・構造化データ・画像の説明も確かめたか |
| 4. 重なり | 同じサイトの既存の記事と、中身が重なっていないか |
| 5. 記録 | 誰が、いつ確かめたかを社内に残したか |
| 6. 開示 | 作り方を読む人に示すかを決めたか |
依頼先の選び方は LLMO 対策会社の選び方:依頼前に聞く 8 つの質問 にもまとめています。
本記事の主張を、根拠の強さとあわせて整理します。
| 主張 | 根拠の強さ | 根拠 |
|---|---|---|
| 生成 AI で付加価値のないページを大量に作ると、スパムポリシーに違反しうる | ◎ 実証 | Google の「生成 AI コンテンツの使い方」(2026 年 10 月 1 日更新)・スパムポリシー |
| スパムポリシーは、作り方に関係なく当てはまる | ◎ 実証 | Google のスパムポリシー |
| 「おすすめは?」の根拠の大半は、他社のサイトだった | ◎ 実証 | 当方の実測(根拠 40 件) |
| 通常の検索で評価の低いページは、AI 概要・AI モードの根拠にも選ばれにくい | △ 仮説 | Google の説明(AI の機能にも SEO の基本が当てはまる)からの推論。直接の記述はない |
根拠の強さは、◎ 実証(当方の実測、または複数の独立した調査が同じ結論)/○ 有力/△ 仮説/✕ 否定されつつある、の 4 段階で示しています。
※ Google の文書の内容は、記載した日付の版にもとづくもので、当方が独自に検証したものではありません。Google の文書は変更されることがあります。