この記事の要点
- 支援会社を比べるときは、価格より先に「どう測るか」「何を根拠に打ち手を勧めるか」「成果をどう報告するか」を聞きます
- 出現率の向上を約束する、根拠の弱い施策を主なメニューにしている、口コミの集め方に法規制の説明がない、のいずれかに当てはまる場合は注意が必要です
- 8 つの質問への答えを並べると、同じ価格帯でも中身の違いが見えてきます
LLMO 対策会社は、何で比べればいいのですか?
同じ「LLMO 対策」という名前でも、中身は大きく分かれます。
| 型 | 主な中身 |
|---|---|
| 計測中心 | AI に質問を投げて見え方を数え、読み解いて報告する |
| 施策中心 | 記事の制作、サイトの改修、比較サイトへの掲載の支援などを行う |
| 両方 | 計測と施策の実行をまとめて請け負う |
どの型が合うかは、社内に何があるかで決まります。施策を実行できる制作会社がすでにいるなら計測中心、社内に手がなければ両方、というように考えます。価格帯は LLMO 対策の費用相場 にまとめました。
依頼する前に、何を聞けばいいですか?
| # | 聞くこと | 良い答えの例 | 注意したい答えの例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 「出現」とは何を数えた値ですか。社名を含む質問は分けますか | 「推薦の対象として挙がった回を数えます。社名を含まない質問だけで主な数字を出します」 | 定義が説明されない |
| 2 | 1 つの質問を、何回投げますか | 「3 回以上投げて、揺らいでいるかを見ます」 | 「1 回で十分です」 |
| 3 | どの AI を測りますか | 「検索をする AI を含めます。Google の AI 概要と AI モードは分けます」 | AI の種類を気にしていない |
| 4 | 回答の原文と引用元を見られますか | 「原文と引用元を納品します」 | 数字だけを出す |
| 5 | 勧める打ち手の根拠はどこまで確かですか | 「実証されたものと仮説を分けて示します」 | すべて「効果があります」と言い切る |
| 6 | 成果はどう報告しますか | 「前後の変化は事実として示し、施策が原因とは断定しません。AI 側のモデルの交代も記録します」 | 「出現率を◯% 上げます」と約束する |
| 7 | 口コミや比較サイトへの掲載で、法規制をどう扱いますか | 「対価を条件にした口コミの依頼はしません。広告として掲載する場合は、広告であることを明示します」 | 法規制の説明がない |
| 8 | 契約期間と、社内で続けられるようにする支援は | 「期間と解約条件を明示し、社内で測れる手順も渡します」 | 長期の拘束だけが条件になっている |
なぜ、この 8 つなのですか?
測り方の違いが、そのまま結論の違いになるからです。当方の計測で、同じデータの数え方を変えると、出現率は次のように変わりました。
| 数え方 | 出現率 |
|---|---|
| 回答のどこかで言及された回(全質問) | 65.6% |
| 推薦の対象として挙げられた回(全質問) | 64.1% |
| 同じく推薦で、競合名を含む質問だけ | 5.6% |
| 同じく推薦で、自社名を含む質問だけ | 100% |
定義や質問の型を聞かずに数字を比べると、中身の違うものを比べることになります(質問 1)。集計の落とし穴は LLMO 効果測定の 5 つの落とし穴 にまとめました。
打ち手の根拠(質問 5)も大事です。たとえば llms.txt の設置は、大規模な調査で読まれていないことが報告され、Google も 2026 年 6 月に Google 検索には不要だと明記しました(llms.txt に効果はあるのか)。打ち手ごとの根拠の強さは LLMO 対策の打ち手 34 と、着手の優先順位 にまとめています。
口コミ(質問 7)は、割引やギフトを条件に高評価を依頼するなどのやり方がステルスマーケティング規制(景品表示法・2023 年 10 月〜)の対象となりえ、措置命令の対象です。内容によっては優良誤認として課徴金もありえます。責任を負うのは、依頼した事業者の側です。
| 主張 | 根拠の強さ | 根拠 |
|---|---|---|
| 数え方を変えると、同じデータでも出現率が変わる | ◎ 実証 | 当方の実測 |
| 1 回だけの計測は、揺らぎを見落とす | ◎ 実証 | 当方の実測(225 回中 30 回で多数決と食い違い) |
| llms.txt を置けば AI に読まれる | ✕ 否定されつつある | 大規模調査と Google の明記(2026 年 6 月) |
| 出現率の向上を約束できる | ✕ 否定されつつある | AI 側の変化や回答の揺らぎがあり、根拠がない |
根拠の強さは、◎ 実証(当方の実測、または複数の独立した調査が同じ結論)/○ 有力/△ 仮説/✕ 否定されつつある、の 4 段階で示しています。
※ 外部の調査・公式ドキュメントの内容は、記載した発表時点のものであり、当方が独自に検証したものではありません。