この記事の要点
- Google の Search Console で、AI 概要・AI モードの中で自社サイトへのリンクが表示された回数が見られるようになりました。生成 AI の機能から自社サイトを外す設定も加わりました(2026 年 8 月 31 日に全世界へ提供)
- ChatGPT の週間利用者は 10 億人を超え、広告は 40 か国以上に広がりました。OpenAI は、広告は回答に影響しないとしています
- llms.txt は Google 検索には不要と Google が明記し、偽のレビューや見返りを隠したレビューへの扱いも厳しくなりました
LLMO ニュースとは何ですか?
各社の公式発表・公式ドキュメント・官公庁の資料を一次情報として確認し、報道のみの情報はその旨を明記しています。初回となる今号は、2026 年 6 月から 9 月 27 日までの動きをまとめました。
今号は、どんな動きがありましたか?
| # | 日付 | 動き | 発表元 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2026-08-31 | Search Console の生成 AI のレポートと、生成 AI 機能から外す設定を全世界に提供 | |
| 2 | 2026-08-31 | ChatGPT の週間利用者が 10 億人以上に。広告は 40 か国以上へ | OpenAI |
| 3 | 2026-09-14 報道 | AI の回答づくりに貢献したサイトへの支払いを、Search Console で試験 | 報道(Google は初期段階の試験と認めた) |
| 4 | 2026-05-27/08-20 | 利用者が選んだ「優先ソース」を、AI 概要・AI モードでも強調表示。サイト向けのボタンを公開 | |
| 5 | 2026-07-24 | レビューのガイドラインに、偽のレビューと、見返りを明示しないレビューを載せない旨を追加 | |
| 6 | 2026-06-15 | llms.txt は Google 検索には不要で、表示に良くも悪くも影響しないと明記 |
1. Search Console で、AI 概要・AI モードでの表示回数が見られるようになったのですか?
何が起きたか:Google は、Search Console に生成 AI 機能のパフォーマンスレポートを加え、2026 年 8 月 31 日に全世界のサイトへ提供しました。AI 概要・AI モードの中で自社サイトへのリンクが表示された回数を、ページ・国・デバイス・日付ごとに見られます。あわせて、AI 概要・AI モードなどの生成 AI 機能から自社サイトを外す設定も全世界に提供されました。Google は、この設定は通常の検索の順位には影響しないとしています。
企業にとっての意味:これまで見えなかった「AI の機能の中での露出」が、無料で定点観測できるようになりました。ただし検索語句の軸はなく、答えの文章の中で自社が勧められたかは分かりません。
やること:レポートを開いて、表示回数の多いページ・少ないページを確認する。答えの中身は、同じ質問を AI に投げる計測で補う。詳しくは Search Console の生成 AI レポートで分かること。
2. ChatGPT の利用と広告は、どこまで広がったのですか?
何が起きたか:OpenAI は 2026 年 8 月 31 日、ChatGPT の週間アクティブユーザーが 10 億人以上になったこと、広告の年換算の収益が提供開始から 200 日足らずで 10 億ドルに達したことを発表しました。広告は 40 か国以上で利用でき、インド・欧州・中東・北アフリカではセルフサービスの購入が始まりました。OpenAI は、広告は常に明確に表示され、回答とは分けられており、広告が回答に影響することはないとしています。
企業にとっての意味:ChatGPT は、広告を出せる媒体にもなりました。ただし、広告を出しても回答の中で勧められるようにはなりません。
やること:広告の検討と、回答の中での見え方の確認を、別の話として進める。詳しくは ChatGPT の広告と、回答の中のおすすめは別物。
3. Google が、AI に使われたコンテンツに支払いを始めるのですか?
何が起きたか:海外の検索業界メディア(Search Engine Roundtable・2026 年 9 月 14 日)は、Google が Search Console を通じて、AI 概要・AI モード・Gemini の回答づくりに大きく貢献したコンテンツの提供元に支払う試験を行っていると報じました。Google は、初期段階の試験であることを認めたと伝えられています。回答ができたあとに事実確認やリンクとして使われただけのものは対象外で、支払額の算出方法は公開されていません。
企業にとっての意味:現時点では一部の媒体社を対象にした試験で、一般の企業サイトが対象になるかは分かりません。AI の答えに「材料として使われること」に価値がある、と Google 自身が認め始めた動きとして注目しています。
やること:いまは特になし。Google の公式発表を待つ。
4. 「優先ソース」とは何ですか?
何が起きたか:Google は、利用者が好きなサイトを「優先ソース」として選べる機能を、2026 年 5 月に AI 概要・AI モードにも広げ、選ばれたサイトを強調して表示するようにしました。8 月には、サイトの運営者が読者に優先ソースへの追加を促すボタンの設置方法を公開しています。
企業にとっての意味:主に新しい情報を継続的に出すサイト(報道・専門メディアなど)向けの機能です。事業会社でも、情報発信を続けているサイトなら対象になりえます。
やること:継続的に記事を出しているなら、Google の案内(優先ソースのガイド)を確認する。
5. レビューの扱いは、どう変わったのですか?
何が起きたか:Google は 2026 年 7 月 24 日、レビューのスニペット(構造化データ)のガイドラインに、偽のレビューや、金銭・割引・無料の提供などの見返りと引き換えに書かれたのにそれを明示していないレビューを、ページや構造化データに含めないよう追加しました。
企業にとっての意味:国内では、見返りを条件に高評価を依頼するなどのやり方が、ステルスマーケティング規制(景品表示法・2023 年 10 月〜)の対象となりえ、措置命令の対象です。内容によっては優良誤認として課徴金もありえます。法規制と検索のルールの両方から、口コミの集め方が問われています。
やること:自社サイトのレビュー掲載と、レビューの集め方を点検する。詳しくは 口コミを増やす LLMO 施策と、ステマ規制。
6. llms.txt について、Google は何と言ったのですか?
何が起きたか:Google は 2026 年 6 月 15 日、検索セントラルのドキュメントに、llms.txt は Google 検索には不要で、表示に良くも悪くも影響しないと明記しました。ほかのサービスのために置いておくことは構わないとしています。海外の AI 検索計測会社(MaxAEO)の調査でも、llms.txt を置いた 326 ドメインと置いていないドメインを 8 つの AI で 90 日比べ、引用される頻度に差は見られなかったと報告されています。
企業にとっての意味:当方は llms.txt を「効果が確認されていない(✕)」と判定してきましたが、その根拠がさらに増えました。
やること:llms.txt のために工数をかけない。すでに置いたものは消す必要もない。詳しくは llms.txt に効果はあるのか。
この期間の動きは、どこまで確かですか?
| 主張 | 根拠の強さ | 根拠 |
|---|---|---|
| Search Console で、生成 AI 機能での表示回数が見られる | ◎ 実証 | Google の公式ヘルプ・発表 |
| ChatGPT の広告は、回答に影響しない | ○ 有力 | OpenAI の説明。外部から検証した公開データは見当たらない |
| Google が AI への貢献に応じて支払う仕組みを広げる | △ 仮説 | 報道された試験の段階。公式の発表はない |
| llms.txt を置けば AI に読まれる | ✕ 否定されつつある | Google の明記と、複数の調査 |
根拠の強さは、◎ 実証(当方の実測、または複数の独立した調査が同じ結論)/○ 有力/△ 仮説/✕ 否定されつつある、の 4 段階で示しています。
背景として押さえておきたい数字は?
| 数字 | 発表元・時期 |
|---|---|
| Google の AI 概要の月間利用者 25 億人以上、AI モード 10 億人以上 | Google(2026 年 5 月) |
| 国内で生成 AI サービスを使ったことがある個人 58.8%(前年の調査 26.7%) | 総務省 令和 8 年版情報通信白書(2026 年 7 月) |
| BtoB の購買担当者の 51% が、Google より先に AI で調べ始めることが多い | G2(海外・2026 年 4 月) |
※ 本記事の内容は、記載した日付時点の各社の公式発表・公開ドキュメント・報道にもとづくもので、その後変更されることがあります。外部の調査の内容は、記載した発表時点のものであり、当方が独自に検証したものではありません。